色とマリアージュ
2022/02/07
ちょっと前にワイナリーに遊びに来た友人との会話。
私 : 食べ物とワインの相性ってどんな法則があると思う?
友人: 色でしょ。 似た色同士なら合うんじゃない。
この友人の発言に
「いやいや、ワインはそんな単純じゃない」と思うかもしれませんが
よくよく考えると、この意見は実に奥が深い。
そもそも物にはなぜ色がある(または見える)のでしょうか?
我々の目に見えている色は、その物体が光を受けた時に吸収せずに反射している色なのだそうです。
具体例で言うと、黒は全ての光を吸収する物体の色(だから暑い)
シルバーはほぼ全ての光を反射する物体の色(だから冷たい)
透明は全ての色が通り抜ける物体(だからその後方に全ての光が当たる)
草葉が緑なのは光合成に不必要な緑の光を反射しているため。
この事を理解した上で“似た色同士“にはどんな意味があるのかを考えると
その物を構成している物質が似ているから似た様な色になる。と考えられると思います。
さて実際に食べ物とワインの相性を思い浮かべてください。
魚の場合、白身魚は全般に白ワインが合います。
カツオやマグロなどの赤身は白よりも軽い赤ワインが合いそうです
肉はどうでしょう。鶏肉などの(特に胸やささみ)淡白な肉には白が合うのに対して
鴨や鹿や牛肉など肉の赤みが濃くなれば赤ワインが合うと思います。
色の濃いデミグラスソースや煮込みとなれば濃厚な赤ワインの出番です。
フレッシュな葉物のサラダには緑がかった爽やかな白
トマトソースのパスタには色の淡い赤やロゼワインが良さそうです。
もちろん色以外にも、香りの共通点だったり、糖・酸度だったり
油分が物理的に舌に及ぼす影響など、相性の条件になる要素はありますが
色を一つの手がかりにするのは面白いのではないでしょうか。
皆さんも食べ物とワインの相性の法則を探してみてください。